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世界最先端SDGs・ESG事例紹介ー株式会社イースクエア マネジャー・内藤獅友(ナイケル)さん

2022.04.23

こんにちは!渡邉です。今回はNPO法人、企業、大学講師と幅広い分野で活躍されているナイケルさんをお招きし、世界最先端のSDGs・ESG企業の事例をご紹介いただいた勉強会の様子をお届けします!

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NPO法人AYINA 副代表/株式会社イースクエア マネジャー/筑波大学 非常勤講師
内藤獅友(ナイケル)さん

大学卒業後、25歳まで渋谷で営業会社に勤務。突如アフリカと出会い、婚約破棄して青年海外協力隊でルワンダへ。そこで出会ったベナン人と会社とNPOを5年経営し、中古タイヤ貿易、アフリカホームステイ、在日アフリカン支援、ドローン、ECサイト事業の立ち上げを行う。現在はSDGsビジネスによる海外展開、ESG領域のコンサルティングに従事している。

未来は確実に良くなり、正しく社会に貢献する人が評価される時代がくる

今回の結論はずばり、「未来は確実に良くなり、正しく社会に貢献する人が評価される時代がくる」。まずは、ESG,SDGsの違いについて見ていきましょう。

ESG:
・環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の略称
・企業が投資家に対して社会的・経済的リスクを考慮した取り組みを行う
SDGs:
・2030年までに達成したい17の開発目標
・全ての人が対象

企業にとってのESGとは、投資家に向けたリスクへの対応、SDGsは未来へ向けた活動方針の軸になると言えます。

ESGの浸透

2015年からのSDGsよりも後に出てきた概念と思われがちですが、実はESGの概念は100年以上から存在しています。

2006年に国連がUNEP FI及びUNGCとのパートナーシップの元で「責任投資原則」(PRI)を提唱

この「投資家はESGに配慮した企業に投資しよう」という流れのなか、多数の投資家が賛同を表明しました。

日本では2015年に世界最大の年金基金である年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)が、PRIに署名したことをきっかけにESGの概念は急速に広がり、2015年がESG元年と言われています。2020年時点、投資家資産全体に占めるESG投資の割合は40%近くまできています。

一方、実態が伴っていないにも関わらず、SDGsに取り組んでいるように見せかける”SDGsウォッシュ”や、環境に配慮しているかのように見せかける”グリーンウォッシュ”なども懸念されますが、さまざまなステークホルダーからの監視、また就業企業の選択肢としてSDGs、ESGへの取り組み実態も着目されるようになってきており、悪事を防ぐ仕組みが次々と生まれてきています。

新技術・イノベーションによる促進

例えば、新技術ブロックチェーンを活用し、暗号資産、権利証明、サプライチェーンなどの分野でトレーサビリティ強化、改ざん防止、情報の透明性を高める仕組みが確立されています。

世界自然保護基金(WWF)が正式公開した「Open SC」では、漁獲時点で魚に識別IDを付与することで、魚のトレーサビリティを実現。消費者は商品のQRコードを読み取ることで、サプライチェーンを確認することができます。

「スコープ3」への取り組み

ESGの最先端の取り組みは毎月ベースで更新されていますが、現時点のキーワードとして気候変動の最大の原因と言われる、温室効果ガスの排出量削減に向けた取り組み「スコープ3」を紹介します。

企業活動に伴って発生する温室効果ガス排出量はこれまでスコープ1(自社施設での燃料消費、社用車の仕様に伴う温室効果ガス直接排出)、スコープ2(自社施設で購入した電気や熱の使用による間接排出)に分類されていましたが、新たにスコープ3(原材料の調達、輸送・配送、従業員の出張・通勤等)も企業責任として管理されるようになりました。

各企業の再生可能エネルギーの導入、原材料調達先の再検討が進められています。

ここまで取り組まないと大企業は投資家から投資されない、消費者からも商品を購入されない状況が生まれてきている中、大企業が資金や労力を注ぎ込んでいる、いい流れが生まれてきているのではないでしょうか。

世界は確実に良くなる。ワクワクして行動しよう。

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8年ほど前は現在のような状況はなく、「世界が良くなっていく」そこに自分も関わっていくのは難しいのではないかと絶望していましたが、今は”できるかもしれない”、”できつつある”この状況に、非常にワクワクしています。しかし、まだ悪事を働こうとすればできてしまう穴は存在し、今はそれを埋めていく、より良くなる仕組みが浸透するような取り組みをしています。

「SDGs、ESGに対して何をしたらいいかわからない」そんな声もあると思いますが、5年、10年先には、自分がお金を払って選んだもので、社会や環境に貢献できるような仕組みが生まれてくる。そんな企業を選んで働くのも良いし、個人で活動を起こすにしても、資金や評価が集まりやすい社会が、もしかしたらかなり近いところまできているかもしれません。世界は確実に良くなる。ワクワクして行動しましょう!

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